赤土防止へデザイン缶 オリオン 売り上げ、沖縄県事業に活用


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赤土流出防止のデザイン缶をPRした(左から)県の崎原盛光農林水産部長とオリオンビールの大嶺盛男渉外室長=12日、那覇市の県庁

 オリオンビール(早瀬京鋳社長)と県は12日、那覇市の県庁で会見し、SDGs(持続可能な開発目標)の取り組みの一環として、共同の赤土流出防止対策事業を発表した。オリオンサザンスター「超スッキリの青」の特別デザイン缶(350ミリリットル缶)を発売し、売り上げの一部を県が取り組む「赤土流出防止プロジェクト」に活用する。オリオンビールがSDGsを掲げて商品展開するのは初めて。

 SDGsの17目標の一つである、「海の豊かさを守ろう」に基づいた企画。デザイン缶は、青色の缶に海をイメージしたクジラを描き、農地から赤土が流れ出すのを防ぐグリーンベルト(植栽帯)として使われるヒマワリをあしらっている。5月中旬から下旬にかけて出荷する。
 
 缶パッケージには、県の「赤土流出防止プロジェクト」のホームページにつながるQRコードを載せ、県内で進められる取り組みの周知も図っていく。
 
 オリオンビールはSDGsの達成に向けた今後の取り組みとして、「環境」「教育」「産業」「首里城」に関する社会貢献につながる商品開発を掲げている。
 
 会見で、オリオンビールの大嶺盛男渉外室長は「(赤土対策の)普及啓発活動につなげていきたい」と語った。県の崎原盛光農林水産部長は「SDGs達成に向けて、環境保全と産業振興に努めていきたい」と強調した。
 
 オリオンビールは、SDGs推進のため県内の企業や団体が連携する「OKINAWA SDGs プロジェクト」(OSP)にも参加している。