キングス初戦完勝 全員守備で二枚看板圧倒 CS準々決勝第1戦 準決勝かけきょう第2戦


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 プロバスケットボールBリーグ1部の琉球ゴールデンキングス(西1位)は15日、沖縄アリーナで富山グラウジーズ(東4位、ワイルドカード)と2戦先勝方式のチャンピオンシップ準々決勝第1戦を行い、92―75で完勝した。3月に落成した沖縄アリーナで行う初のCS初戦を白星で飾った。4点リードで折り返すと、後半は激しい守備から流れをつかみ、今村佳太の3点弾などで突き放した。第2戦は16日午後1時5分から同アリーナで行い、キングスが勝てば千葉―三河の勝者との準決勝(22~24日)進出が決まる。

キングス―富山 第2Q、富山のジュリアン・マブンガ(32)をマークする(左から)並里成、ジャック・クーリー、ドウェイン・エバンス=15日、沖縄市の沖縄アリーナ(喜瀨守昭撮影)

 相手の二枚看板をどう抑えるか―。今季、平均得点89.2とリーグトップの攻撃力を誇る富山。CS初戦の最大の課題を見事にクリアし、失点を75点に抑えたキングスに第1戦は軍配が上がった。

 まず警戒すべきは今季アシスト王で得点ランキング3位のジュリアン・マブンガだった。ピック&ロールから頻繁にドライブや3点弾を狙ってくるが、ドウェイン・エバンスや牧隼利が距離を詰め、簡単にシュートを打たせない。インサイドに入られても、ファウルを辞さずに激しくプレッシャーを与え続けた。

 この日、チームトップの34得点で攻守に活躍したエバンスは「彼はとても素晴らしい選手。彼がなるべく不快な状態になるように守った。あとは仲間が助けてくれた」とチーム全体での守りに好感触を語った。

 もう一人の要注意人物は210センチ、138キロの巨漢、ジョシュア・スミス。今季リバウンド王のジャック・クーリーがマッチアップするが、前半だけで11本のリバウンドを許し、インサイドを支配された。

 しかし徐々にガード、フォワード陣のカバーが早くなり、リバウンドも全員の意識を高めて圧倒。後半はスミスの攻撃リバウンドをゼロに抑え、最後まで付け入る隙を与えなかった。藤田弘輝HCは「スミスをクーリー一人に任せず、全員で守備リバウンドを取りに行くことがキーだった。取り切れたことは良かった」と、スミス対策を遂行し切れたことを勝因に挙げた。
 (長嶺真輝)