沖縄、入院前待機所を新設へ 那覇、宜野湾に大規模接種会場も


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学校PCR支援チーム設置について説明をする玉城デニー知事=31日、県庁(代表撮影)

 新型コロナウイルスの感染拡大で医療提供体制が逼迫(ひっぱく)している状況を受け、玉城デニー知事は31日、県庁で記者会見し、入院先が決まるまでの間、新型コロナの患者が一時的に待機できる施設を新たに設置する方針を示した。場所や時期など詳細は今後調整する。また、新型コロナワクチンの広域接種センターを、県立武道館アリーナ棟(那覇市)と沖縄コンベンションセンター(宜野湾市)に設置することも明らかにした。6月15日前後の開設を目指す。

 学校関係者の感染者数が急増していることを受け、学校で感染者が出た場合、クラス単位などでPCR検査を実施する方針も示した。県の新型コロナ対策本部内に「学校PCR支援チーム」を新たに設置。保健所や学校との調整を担う。学校現場で検体の唾液を取って検査に送るなど、迅速な検査体制を構築し、感染拡大防止と早期の教育活動再開を図る。

 6月23日の「慰霊の日」に開催する沖縄全戦没者追悼式は昨年同様に規模を縮小して開催する方針を示し、県外から要人を招待しない可能性も示唆した。

 広域接種センターの設置に向けて、玉城知事は31日、県医師会に対して医療従事者の派遣など円滑な運営に改めて協力を求めた。玉城知事は緊急事態宣言の発令から1週間が経過する中、県内の感染状況は依然深刻だと危機感を示した。今後も改善しない場合は「(県民に)より強い措置を求めていかないといけない」と強調し、休校措置に踏み切る可能性なども示唆した。 また、玉城知事は全国知事会の飯泉嘉門会長(徳島県知事)に、看護師50人程度の派遣を要請したと明らかにした。

 

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