ソフトテニス高嶺・加那原(八重山)が頂点 高嶺は史上初の3連覇 県高校総体


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個人女子決勝 バックハンドで打ち返す八重山の髙嶺心萌(左)と加那原里奈=31日、沖縄市の県総合運動公園庭球場(ジャン松元撮影)

 県高校総合体育大会は31日、各地で行われ、ソフトテニス女子個人戦は髙嶺心萌・加那原里奈組(八重山3年)が頂点に立ち、髙嶺が男女を通じて史上初の3連覇を達成した。男子個人戦は與那嶺雄一郎・平良悠翔組(名護3年)が優勝を飾った。

 世代別日本代表の髙嶺心萌(八重山)による史上初の3連覇が懸かった女子個人戦決勝。大一番で、序盤から髙嶺の動きが硬い。中学から県内では一般も含めて個人戦の黒星はなく「負けたくないという思いが強過ぎた」。ミスが目立つ髙嶺を救ったのは後衛の加那原里奈だ。

 「前衛が決めるまではつないでいく」と厳しいボールに食らい付き、我慢を続ける。2ゲーム目で並ばれたが、相棒の奮闘に後押しされ、髙嶺も本来の動きを取り戻していく。最後は「エースで決める」と強い気持ちを取り戻した髙嶺がサービスエースを奪い、自ら快挙をたぐり寄せた。

 ほっとした表情でハイタッチを交わした2人。勝利を重ねる中で「もう試合に出たくない」と重圧に苦悩する時期もあった。2年生の途中からペアを組む同級生の加那原は「負けたら(髙嶺の連覇に)傷が付いちゃう。プレッシャーがやばかった」と安堵(あんど)の表情を浮かべた。

 頼もしい相棒に髙嶺は「あまり自分のプレーができなかったけど、里奈がボールを拾ってくれて助かった」と感謝を口にする。重圧をはねのけ、精神面で成長した2人は全国でも躍動してくれそうだ。
 (長嶺真輝)

大熱戦、初の頂点/與那嶺・平良に達成感

個人男子決勝 ポイントを決め、握り拳で気合を入れる名護の平良悠翔(左)と與那嶺雄一郎

 7ポイント先取の最終第7ゲーム。名護勢対決となったソフトテニス男子個人戦は互いに譲らずジュースへ。與那嶺雄一郎・平良悠翔組は9―10でピンチに陥った。ここで相手前衛の強烈なスマッシュを目の前にいた前衛の平良が鋭い反応で返し、「うおぉ」と会場が沸く。ここから2ポイント連取で初の頂点に立った。肩を組んで互いをたたえ合う2人の表情は、達成感にあふれていた。


(県総合運動公園庭球場)
 【男子】
▽個人戦決勝トーナメント1回戦
與那嶺雄一郎・平良悠翔(名護) 4―0 福本聖己・屋嘉部善行(八重山)
金城正太郎・牧野夏海(那覇西) 4―3 大城逞眞・大城龍之介(名護)
古我知翔太・喜納政(名護) 4―3 比嘉吉志郎・崎濱亜生斗(名護)
福地想楽・花田悠馬(名護) 4―0 大城空翔・新里海月(知念)
▽5・6位決定トーナメント1回戦
福本・屋嘉部 4―2 大城・大城
比嘉・崎濱 4―1 大城・新里
▽5・6位決定戦
福本・屋嘉部 4―1 比嘉・崎濱
▽7・8位決定戦
大城・大城 4―3 大城・新里
▽準決勝
與那嶺・平良 4―0 金城・牧野
福地・花田 4―1 古我知・喜納
▽3・4位決定戦
古我知・喜納 4―1 金城・牧野
▽決勝
與那嶺・平良 4―3 福地・花田

 【女子】
▽個人戦決勝トーナメント1回戦
高嶺心萌・加那原里奈(八重山) 4―2 小川美桜・平良彩妃(名護)
上里しゅり・山内心乃(名護) 4―2 稲嶺奈那・玉村光(那覇)
神谷瑠李・石塚可憐(糸満) 4―1 神里桃花・宮里来瞳(糸満)
仲本こころ・平得倖菜(八重山) 4―2 荻堂紗和・伊芸美咲(那覇)
▽5・6位決定トーナメント1回戦
稲嶺・玉村 4―0 小川・平良
神里・宮里 4―2 荻堂・伊芸
▽5・6位決定戦
稲嶺・玉村 4―3 神里・宮里
▽7・8位決定戦
小川・平良 4―0 荻堂・伊芸
▽準決勝
高嶺・加那原 4―1 上里・山内
神谷・石塚 4―2 仲本・平得
▽3・4位決定戦
上里・山内4―1仲本・平得
▽決勝
高嶺・加那原 4―1 神谷・石塚