ボクシング 吉永涼介(KBC未来)がLウエルター王者 県高校総体


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ライトウェルター級決勝 1回、コーナーに追い詰め、強烈なボディーを放つKBC未来の吉永涼介(右)=31日、糸満市の沖縄水産高校(大城直也撮影)

 県高校総合体育大会は31日、各地で行われ、ボクシングはライトウエルター級の吉永涼介(KBC未来3年)がRSC勝ちで2連覇した。

 無駄のない重く力強いパンチで相手をコーナーに追い詰める。獲物を狙うような鋭い眼光はすきを見逃さない。ガードが手薄なボディーへどすっ、どすっと鈍い音を放ち連打を沈めていく。ライトウエルター級の吉永涼介(KBC未来3年)の猛攻は、相手を防戦一方に追いやった。一気に攻めるとレフリーストップで終了を知らせるゴングが鳴る。1ラウンド2分の完勝だった。

 「判定で勝てても意味がない」。勝ち方へのこだわりを貫き、初戦と決勝のいずれも1回RSC勝ちで2連覇を達成。九州、全国でもRSC勝ちで頂点に立ちたいと決意する。

 比嘉大吾を育てた知念健次監督に指導を仰ぎ、中学では全日本アンダージュニア64キロ級で王座に君臨した。知念監督は「大吾がいたときから一緒に(面倒を)見ていて、まだまだ荒削りだが気持ちが強い」と見込んでいる。

 高校最後の総体。吉永は「中学で優勝した経験を生かし、九州、全国も相手を倒して優勝を狙う」と鼻息を荒くする。
 (上江洲真梨子)

冷静さ取り戻し 2Rで勝負決す/吉永陸、軽いステップ

ライト級決勝 果敢に攻め、RSC勝ちするKBC未来の吉永陸人

 ライト級決勝は、序盤から吉永陸人(KBC未来3年)が無駄のない、軽いステップで攻勢をキープした。第1ラウンドからRSC勝ちを狙い、何度もロープ際に追いやる。「硬くなって手数が少なくなり、パンチに全然力が入っていなかった」とクリンチでかわされてしまう。

 セコンドから「落ち着いていけ」と助言を受け、冷静さを取り戻して挑んだ第2ラウンド。開始約40秒過ぎ、左ジャブから右ストレートを顔面に見舞った。一瞬相手の足がふらついた直後、タオルが投げ入れられ勝敗を決した。「早い段階から(距離を)詰めて攻める戦略だったが、パンチに力がなく第2ラウンドまでもつれたのは今後の反省」。県内の頂点に甘んじることなく、さらなる高みを目指す。

RSC勝ち、ほっとした

 ライトフライ級2連覇の與那嶺翔(豊見城3年)の話 ここ1カ月練習してきた接近戦でダウンが取れたのは良かったが、満足はしていない。試合直前で左手と右足をけがして練習もできなかったが、RSC勝ちできてほっとした。弱点を克服して九州、全国に挑みたい。


(沖縄水産高武道場)
▽ピン級 與座力希夏(宮古工)=認定優勝
▽ライトフライ級決勝
與那嶺翔(豊見城) RSC3回1分36秒 桑江羅唯也(中部農林)
▽フライ級決勝
新崎隆士(沖縄水産) 2―1 福原幸輝(石川)
▽バンタム級決勝
泉川寛愛(中部商) 3―0 谷口光華(那覇西)
▽ライト級決勝
吉永陸人(KBC未来) RSC2回1分00秒 玉城亜洸(沖縄水産)
▽ライトウエルター級決勝
吉永涼介(KBC未来) RSC1回2分00秒 親川奨(沖縄水産)
▽ウエルター級決勝
新垣基広(浦添商) 不戦勝 国吉泰生(浦添)
▽ミドル級 水原彰吾(那覇工)=認定優勝
▽学校対抗戦 (1)沖縄水産18点(2)KBC未来15(3)那覇工10