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米、中国製5G機器排除へ新戦略 他国に「アメ」提供も【WSJ厳選記事】


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By Stu Woo and Drew Hinshaw
2021 年 6 月 15 日 03:40 JST 更新プレビュー


 米政府は第5世代移動通信システム(5G)を巡る中国の野心的な動きへの対抗措置を強化しており、従来とは異なるアプローチを取り始めた。華為技術(ファーウェイ)や中興通訊(ZTE)といった中国通信機器メーカーの排除を他国に促すための金銭面での支援などがこうした取り組みに含まれる。

 中東欧諸国や他地域の途上国の政策立案者向けに米政府機関が準備するのが、中国製機器を使用しない5G網の構築を支援するワークショップやハンドブックだ。米政府関係者によると、各国で5G網導入に関わる政治家や規制当局者、専門家などにトレーニングも提供する。トレーニングと関連して、英国など米同盟国が中国製通信機器を規制した事例をまとめた参考資料も作成しているという。

 主要7カ国(G7)は週末の首脳会議で、中国の「一帯一路」構想に対抗するインフラ支援の新たな構想を発表した。中国製通信機器の排除に向けた米国の新たなアプローチはこの新構想には含まれていないものの、米国が通信業界に重きを置く姿勢を反映している。

 通信分野を担当する米国のスティーブン・アンダーソン国務次官補代理代行は、バイデン政権において「5Gセキュリティーの優先度は高い」との認識を示し、5G網の構築に関わる費用や規制、サイバーセキュリティーなどに関して米国の専門家が各国に助言すると述べた。

 米国は中国製通信機器はスパイの脅威をもたらすとしているが、ファーウェイなどの中国メーカーはこうした懸念を否定する。

 一方、米国では中国製以外の通信機器を購入する中東欧諸国を対外援助の対象とする法案が先月提出され、議会の超党派グループがこれを支持している。背景には、中国製機器に比べると、エリクソンやノキアといった欧州通信機器大手の製品は価格が高めで導入費用も割高になることがある。   

 米国は数年前から、同盟国が中国製通信機器を使用するのを阻止しようと試みてきた。これまでは、ファーウェイ製機器を使用している国との情報共有を制限する警告を出すなど、主に「ムチ」を用いてきた。これまでの成果はまちまちで、現在は融資やトレーニングといった「アメ」の提供に動いている。




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