「私たちが伝える」20代の幼なじみ2人が身近で聞いた沖縄戦 歌・三線交えきょう動画配信 


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パネルを使って沖縄戦について説明する平仲稚菜さん(左)と歌三線を担当する新垣成世さん=20日、八重瀬町の具志頭城趾公園

 【八重瀬】民謡歌手の新垣成世(なりせ)さん(27)と一般社団法人「みんなのいえ」理事の平仲稚菜(わかな)さん(27)が、ユーチューブチャンネルで沖縄戦についての動画を23日に配信する。20日に八重瀬町の慰霊碑がある具志頭城趾公園で収録をした。2人は保育園から中学校まで共に過ごした幼なじみ。2人が祖父や周りの大人から聞いた戦争の惨状を自分たちでできる範囲で伝えていこうと動画配信を企画した。

 平仲さんは専門学校卒業後、修学旅行生や県内向けに平和学習を提供する会社に就職した。沖縄戦や基地問題をテーマにした学習プログラムの開発・提供に取り組んできた経験から、パネルを使って沖縄戦の経過について説明した。

 7歳から歌三線に親しみ「汗水節大会」など多くの民謡大会で賞を獲得した経歴を持つ新垣さんは、仲栄真ウシ作詞の民謡「戦場を恨む母」を歌った。当時の母親の気持ちを歌三線で表現した。

 スマホ2台だけを使った手作り感いっぱいの収録をしていると、たまたま慰霊碑に参拝に来ていた方が収録の様子を見て手話で話し掛けてきた。これに対し平仲さんが手話で返答する場面もあった。

 6月23日慰霊の日の午後12時5~45分、ユーチューブチャンネル「すくぶん」で配信する。YouTubeで「すくぶん」と検索すると見られる。
 (喜屋武幸弘通信員)