別疾患疑いPCR検査せず入院 中部病院クラスター最初のコロナ患者


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
院内クラスターの発生で患者17人が亡くなった県立中部病院=1日、うるま市

 沖縄県立中部病院で発生した新型コロナウイルスのクラスター(感染者集団)は5月12日に始まった。1人の発熱患者が入院した当初、細菌感染による発熱と診断され、PCR検査を受けずに入院した。せきが出始め、コロナ感染が発覚したのは同月24日。12日間、患者はリハビリなどの目的で廊下を頻繁に歩き、ウイルスが広がったとみられる。

 当時は県内でコロナ感染が拡大していた時期で、この患者がいた病棟を病院側はコロナ対応病棟にすることを決め、患者らを各病棟に分散させた。最初の感染者が確認される前の動きで、結果的に患者の接触者が各病棟に分散し、患者の感染は36人に広がった。

 マスク着用など感染対策を徹底する職員も15人が感染した。たんの吸引などウイルスにさらされやすい作業もあり、徹底しても防げなかった。2回のワクチン接種後の職員も3人が感染した。