北信越総体 男子ソフトの読谷 伸び伸びプレーで頂点狙う


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 全国高校総合体育大会「輝け君の汗と涙 北信越総体2021」が24日、開幕する。昨年は新型コロナウイルスの影響で中止となり、2年ぶりの開催となる。福井、新潟、富山、石川、長野、和歌山の6県広域開催で、25日に始まる男子バスケットボールを皮切りに、8月24日まで30競技が行われる。県内からは26競技に416人(男子239人、女子177人)が参加する予定。男子ソフトボールの読谷は県総体を勝ち抜き、2年ぶりに全国の舞台に挑む。県大会や九州予選を突破した選手たち。それぞれに思いを抱き、全国の舞台で積み上げてきた力をぶつける。

全国高校総体で上位を目指す男子ソフトボールの読谷

 男子ソフトボールの読谷は伸び伸びプレーを誓い、全国上位を狙う。

 県総体で優勝し、全国出場権を獲得して臨んだ7月の九州大会は1回戦で、島原工(長崎)に八回タイブレークの末に1―2で惜敗した。島原工は決勝まで勝ち上がって優勝しており、初戦敗退にも大接戦に持ち込んだことは一定の自信にもなっている。

 全国ではライズ、ドロップボールを駆使するエースの名嘉山拍空(はく)が、どれだけ打者を抑え込めるかが鍵となる。コロナ禍の休校、テスト期間、梅雨の影響で休部期間が長く、調整が万全でない状態での登板だったが、九州大会では崩れることはなかった。しかし、負けの悔しさを人一倍感じている様子だった。

 抑えの宮平永夢(ながむ)は2年生ながら信頼が厚い。島原工戦でも好投した。「内角、外角に投げ分けられる。押しの投球で攻めたい。3年生のためにも負けない気持ちで戦う」と役割を全うする覚悟だ。

 江尻強監督は「下位打線でランナーを出し、上位のクリーンナップに回せるかが勝負」と語る。「この競技はいかに三塁まで打者を進めるかのせめぎ合い。塁間が狭い分、ゴロでも野手やランナーが頻繁に動くので、その得点機会をつくりたい。九州の負けで士気が上がった」と選手と同じく闘志を燃やす。

 部員50人以上。チームをまとめるのが伊禮蒼主将だ。「一人一人の個性が強くて最初はまとめるのが大変だった。遠征や派遣を重ね、チームが同じ方向を向いた時に頼もしいメンバーだと気付いた」と仲間を誇る。

 3年生の頭の中にあるのは2年前に先輩たちが成し遂げた全国制覇だ。台風の影響で大会が縮小し、4校同時優勝という形になったが、当時の記憶が鮮烈に残っている。主将、監督が口をそろえるのは「普段通りのプレーをすること」。投打で各選手がきっちり役割をこなすことを目指す。伊禮主将は「目標は4強以上、緊張せずに初戦から楽しみたい」と伸び伸びプレーを誓う。名嘉山は「やっぱり全国制覇」と遠慮も気負いもなしに堂々と宣言した。読谷はシードに入り、初戦は8月4日の2回戦。岐阜代表と栃木代表の勝者と対戦する。

 (大城三太)