辺野古サンゴ移植再開へ不服申し立て　防衛省　沖縄県の許可撤回は「違法」

　【東京】岸信夫防衛相は２日午後に防衛省内で会見し、名護市辺野古の新基地建設に伴うサンゴ移植許可を県が撤回したことを不服として、農林水産相に対して行政不服審査法に基づき取り消しを求める審査請求を提出したことを明らかにした。

　審査請求の裁決が出るまで許可撤回の効力を止める執行停止も同時に申し立てた。効力を凍結してサンゴ移植の速やかな再開を狙う。

　会見で岸氏は県から移植を許可された期間が一部地区では７月２８日から２カ月間だったとし、夏季に移植が制限されれば、その地区では「全く許可がされていないということと等しくなる」と指摘。許可の取り消しに当たり聴聞が行われなかったことも「行政手続き法に反し、これも違法だ」と強調した。「今回の取り消し処分は取り消されるべきと判断した」と語った。