高校生が手作りアクセサリーで子を支援 フリマで販売 収益を寄付


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
3月に浦添市役所で開かれたフリーマーケットに出店した金城妃亜梨さん

 前原高校3年の金城妃亜梨さん(17)=沖縄市=はこのほど、新型コロナウイルスの影響で苦しむ子どもたちを支援しようと、「沖縄子どもの未来県民会議」(会長・玉城デニー知事)に1万2600円を寄付した。フリーマーケットなどで自作のアクセサリーを販売し、収益を寄付金に充てた。

 金城さんは、新型コロナの影響で苦しむ子どもたちについてのニュース番組や、新聞記事などを見て「自分にできることはないか」と考えるようになったという。

 昨年12月、販売したステッカーの収益で県内の子ども食堂に食料を贈ろうと活動する沖縄出身大学生の記事が目に留まった。幼い頃から手先が器用だったこともあり、記事を参考に自作のアクセサリーを販売することを決意。お小遣いでビーズや包装用の袋などを買い集め、本格的なアクセサリーを製作した。

 当初はインターネットの通販サイトなどで販売していたが、「購入する人の表情や気持ちが知りたい」と思い、今年3月に浦添市役所で開かれたフリーマーケットに出店した。金城さんの思いに賛同した母の知実さん(49)が職場の同僚から譲り受けた衣類も店頭に並べた。「収益を寄付します」と書かれた看板は通りかかる人の目を引き、「頑張ってね」と声を掛けてくれる客もいた。アクセサリーは順調に売れ、「苦しい時期だけど、協力したいという思いから購入してくれたのではないか」と振り返った。

沖縄子どもの未来県民会議事務局から感謝状を贈られた金城さん=11日、沖縄市の自宅

 販売を通して集めた収益は、5月に沖縄子どもの未来県民会議に寄付し、数日後には同会議から感謝状が届いた。「浦添までの送迎、販売方法や寄付先などの相談に乗ってくれた両親、アクセサリーなどを購入してくれた人。全ての支えがあってできた」と謙虚に話した。将来は困っている人を支えられるアナウンサーになりたいと語る金城さん。現在、大学進学に向けて受験勉強に励んでいる。進学後も「ボランティアなどを通して助けを必要としている人たちを支援したい」と笑顔を見せた。

(名嘉一心)