沖縄・八重瀬でもワクチン異物 ゴム片か 接種を一時中断


社会
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新型コロナウイルスのワクチン(資料)

 沖縄県八重瀬町は30日、29日に町中央公民館具志頭分館で実施したファイザー製の新型コロナウイルスワクチン集団接種で、1バイアル(瓶)から3ミリ程の黒色で線状の異物らしきものが確認されたと発表した。同瓶から接種した町民はいないが、同瓶と同じロット番号のワクチンを304人の町民に接種した。健康被害の報告はない。町は異物らしきものの特定や同ロット番号の取り扱いなどについてファイザー社に問い合わせている。

 町によると、29日午前11時ごろ、小瓶に浮いている線状のものを看護師が発見した。すぐに接種をとりやめ、町内で同じロット番号を使用していた東風平運動公園体育館の集団接種会場にも連絡し、接種を一時中断した。発見までに、具志頭分館で113人、東風平体育館で191人の計304人が同ロット番号のワクチン接種を受けた。町は、ファイザー社、厚労省、県に連絡した。国の指導を受け、別のロット番号のワクチンを使用し、接種を再開した。ファイザー社は注射器の針を瓶のゴム栓に斜めに刺すなどし、一部が削り取られてゴムの破片が混入する「コアリングの可能性が高い」との認識を示したという。今後、正式な回答が来る。

◆町「瓶から未接種」 集団接種は予定通り

 コアリングについては県で使用予定だった米モデルナ製のワクチンで同様の事案が起こっており、厚労省はワクチンの品質に問題はないとして、「当該ロットのワクチン接種を差し控える必要はない」と判断している。これを受け、町も「異物らしきものが見つかった瓶からは接種しておらず、町民の不安をあおらないように対応していきたい」とした。今回の事例を今後、町ホームページで公表する。直近で9月2日に予定されている町内の集団接種については「別のロット番号で対応する予定で、仮にワクチンが不足すれば県と調整する」としている。

 


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