沖縄から新風を ハンド日本リーグ女子 ザ・テラスホテルズ、きょうデビュー戦


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
新戦力を加え躍動するテラスホテルズの選手たち=8日、名護市の21世紀の森体育館

 日本ハンドボールリーグ(JHL)女子に10チーム目として今季参入したザ・テラスホテルズは11日、岐阜県の飛騨高山ビッグアリーナで初戦を迎える。相手は昨季9位の飛騨高山ブラックブルズ岐阜で、アウェー戦となる。いよいよ始まるリーグ戦に向け、熱のこもった練習を重ねてきた選手たち。「まずは1勝」と気持ちを高めている。

 今年から加わった選手を含めメンバーは23人。昨季まで日本リーグ男子の琉球コラソンで監督を務めた東長濱秀作氏を、8月に指揮官として迎えてチーム練習が本格稼働した。新監督の下、戦術確認や攻守の連係など急ピッチで練習を重ねてきた。

 江藤美佳や那覇西高出身の上地涼奈など、リーグ経験のあるバックプレーヤーが新たに加入し、チーム強化につながった。強豪がそろうリーグで勝利を目指す発奮材料になっている。

 12日には愛知県で昨季8位の大阪ラヴィッツと対戦する。連戦に備え、それぞれのチームの特徴を分析しながら攻守の対策などにも時間を割いてきた。

 チーム発足から4年余り。中山朋華主将は「選手も増え、元気も出てきた。いい雰囲気で来ている。もちろんプレーオフは目指したい。目の前の試合に集中して勝ちにいきたい」と語り、スタートダッシュを目指すことを誓った。


東長濱監督 一問一答 早い段階でトップ目指す

JHLでの展望を話す東長濱秀作新監督

 新たに女子チームを率いることになった東長濱秀作監督。現在のチームの状態や目標などについて聞いた。一問一答は次の通り。 (聞き手・謝花史哲)

Q.チームのレベルは。

 「経験値は不足している。ただ(企業チームとして)練習時間は確保されており、万全の環境で練習してきた。就任から1カ月ちょっとの中で開幕を迎えるが、選手はみんな吸収したいという思いが強い」

 「これまでも走る練習はしてきている。そこはリーグのチームとも見劣りしない。しかしディフェンスをしないと速攻はできないので、システム構築やルールづくりを真っ先に取り組んできた」

Q.今季の目標は。

 「3年前からリーグに参入するため、いろんなものを犠牲にしながら、ここまで来た精神力を持つ選手たちだ。すぐにプレーオフや優勝は難しいだろうが、リーグで成功体験を得ることで勝ち癖を付けられるチームだと思っている。早い段階で一勝したい。目標は昨季プレーオフに行けなかった5チームから、それぞれ一勝すること。選手たち自身が掲げている目標でもあり達成させてあげたい」

Q.大事なことは。

 「先に参入したチームは負けないという意地があると思うので、その意思を覆す覚悟が必要だ。チームで確認した約束を守れば勝ちはついてくる。やってきたことを全うする姿勢を、60分間継続できれば伸びていける。いい準備をして挑みたい」

Q.沖縄から女子チームが参入することの期待は。

 「学生にとっても目標になる存在になると思う。沖縄からリーグを戦い、その中で代表選手も出てくるかもしれない。ハンドを愛する県民性から考えれば時間がかかることではないと思う。そのためにも早い段階で日本のトップを目指せるようにしたい」