地球と人に優しいチョコを フェアトレードのカカオ豆焙煎 ビリオン珈琲


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 【浦添】浦添市城間にある自家焙煎(ばいせん)のコーヒー専門店「ビリオン珈琲」ではこのほど、カカオ豆の焙煎を始めた。無農薬で公正価格で取引しているフェアトレードの豆が特徴。カカオの甘い香りが、店内を包み込んでいる。

焙煎したフェアトレードのカカオ豆やチョコレートを販売する上江洲辰仁さん=8月20日、浦添市城間の「ビリオン珈琲」

 同店には「グアテマラ」「ブルーマウンテン」「ケニア」など約30種類のコーヒー豆が並ぶ。2003年5月の創業後「地球環境に優しく、発展途上国で暮らす生産者の方々に寄り添う商品を提供したい」と、代表の上江洲辰仁さん(41)が無農薬、有機栽培で作られ、公正な価格で商品を取引しているフェアトレードのコーヒー豆を仕入れて焙煎している。

 カカオの焙煎は今年から始めた。上江洲さんはカカオ豆もフェアトレードにこだわっている。「コーヒー豆と比べ、フェアトレードのカカオ豆を扱う業者は少ない。値段は高いが、多くの人が目を向けるように率先してフェアトレードのカカオ豆を使っている」と語る。

 店舗には、グラノーラチョコレートや東南アジアの果物ガックフルーツを使用したチョコレートのほか、焙煎したカカオ豆をそのまま販売している。「カカオはスーパーフードとも呼ばれていて、栄養価が高く、健康にも良い」と太鼓判を押す。最近では研究を重ねて、マイルドな味に仕上げたカカオの焙煎方法を編みだし、カカオ豆を購入する常連客も増えたという。

 上江洲さんは妻と義姉の3人で店を切り盛りしながら、コーヒーとカカオの焙煎に打ち込み、チョコレート作りにも熱を込める。「今年12月のクリスマスシーズンまでには、地球にも人にも優しい多くのチョコレートを開発したい」と意気込んだ。

 「ビリオン珈琲」は平日午前9時~午後3時、土曜・祝日は午前9時~午後6時。日曜定休。問い合わせは同店(電話)098(874)0276。

 (金城実倫)