米軍ヘリ、沖縄・入砂島に緊急着陸 夜間訓練中トラブルか


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米軍嘉手納基地所属のHH60G救難ヘリコプター

 米軍嘉手納基地所属のHH60G救難ヘリコプターが23日午後10時15分ごろ、渡名喜村の入砂島(出砂島射爆撃場)に緊急着陸した。訓練中に何らかのトラブルがあったとみられる。日米が合意した騒音規制措置で、米軍は午後10時以降の夜間飛行や活動を控えることになっているが、緊急着陸の時間帯から、午後10時以降の夜間に飛行していたことがうかがえる。

 県によると、ヘリは24日午前1時26分に嘉手納基地へ戻った。米軍は本紙の取材に「予防着陸だ。軽微なもので、人員のケガや物的損害はなく、他に提供できる情報はない」と説明している。

 県は24日午前0時10分、沖縄防衛局を通じて一報を受けた。防衛局に緊急着陸の原因や訓練内容などを問い合わせている。提供区域内への緊急着陸だったことや具体的な被害が確認されていないことから、県や村は現時点で抗議や要請はしない見通し。

 日米が定めた騒音規制措置は午後10時~翌午前6時の活動を制限しているが、米軍が運用上必要と判断した場合は活動を認めており、実質的に米軍への制限になっていない。

 出砂島射爆撃場には2019年2月にも米軍ヘリが緊急着陸した。21年7月、米軍は入砂島と渡名喜島の間の海上に鉄製コンテナを落下させた。