沖縄振興の推進を明記 辺野古基地移設は堅持 自民党の衆院選公約


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自由民主党本部(資料写真)

 【東京】自民党は12日、衆院選の公約を発表し、2022年3月末に期限を迎える「沖縄振興特別措置」を見直し、国家戦略として振興策を総合的・積極的に推進することを明記した。2019年に焼失した首里城の復元に取り組むことも新たに盛り込んだ。沖縄の米軍基地問題については、米軍普天間飛行場の辺野古移設や米軍再編を着実に進めるとの従来通りの考えを明記した。

 県が求める日米地位協定の改定については、米国政府と連携して事件・事故防止を徹底するとした上で、地位協定の「あるべき姿を目指す」とした。

 公約を発表した高市早苗政調会長は「容疑者の引き渡しなどについては相当な改善がされている。いまは片務性があり、どう対応していくのか、議論を深めていきたい」と述べるにとどめた。

 前回明記された「基地周辺住民をはじめ、全国民の広範な理解と協力を得るため、迅速かつ丁寧な説明を行う態勢を強化する」との記述は消えた。

 沖縄振興については、特に人材育成、子どもの貧困対策、基地跡地利用の推進、北部・離島振興、観光産業などに取り組むとした。高市政調会長は「基地が返還された場合にどう活用して振興につなげていくのか。ここをしっかり検討し、アイデアを出していく」と強調した。