沖縄県の玉城デニー知事は16日、県庁で記者会見し、県民による域内観光の需要喚起策「おきなわ彩発見キャンペーン」について、島をまたぐ旅行の予約・販売、利用を17日から開始すると発表した。新規陽性者数、病床占有率などが県の基準を下回っていることなどから、26日からとしていた当初の予定よりも9日間前倒しで開始する。
ただ、離島の医療提供体制は脆弱(ぜいじゃく)なため、島をまたぐ旅行は修学旅行などを除き、原則はワクチン接種、PCR検査の陰性証明書の提示を条件とする。キャンペーンを利用して島をまたぐ際は、ワクチン接種済み証などの紙と、免許証などの身分証を照合して本人確認を徹底するほか、民間事業者が提供するアプリなどの活用も検討する。
県によると、県疫学統計・解析委員会の解析結果や地域ごとのデータを参考に前倒しを決定した。
玉城知事は「直近1週間の新規陽性者数も前の週の49人から17人に減少している。重症者用病床占有率の指標などを総合的に勘案した」と説明した。
おきなわ彩発見キャンペーンは、県内在住者を対象に、宿泊や観光、交通などで使えるクーポンを発行し、域内旅行需要を喚起する目的で実施。上限5千円の旅行クーポンに加え、1人1泊当たり2千円の地域クーポンが利用できる。同一島内の旅行は15日から利用が始まっている。
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