23日の投開票に向け、三日攻防に突入した名護市長選。初日となった20日、新人の岸本洋平さん(49)と現職の渡具知武豊さん(60)は支援者らと街頭に繰り出し、新型コロナウイルスの感染防止をしつつ、独自の手法で支持を呼び掛けた。両候補は基地問題や地域振興、インフラ整備などの政策や主張を訴え、有権者からは応援の声や拍手が上がった。('22名護市長選取材班)
岸本氏 市政刷新「生活守る」
岸本さんは「ツールドようへい」と銘打った街頭宣伝ツアーを展開した。自転車で約5時間にわたって市街地を駆け抜け11カ所で演説。若さや行動力をアピールし、刷新を力強く訴えた。
正午、安和では1年以内のごみ分別簡素化などを約束。陣営関係者と軽やかにスタートを切った。大北では「オスプレイが頭上を飛び交う環境を受け入れずとも、街づくりはできる」と新基地建設の阻止を強調。団地から拍手が送られた。
ゴール地点の市役所前では支持者に迎えられ「『負けるな洋平』の声が励みだ。子どもたちの未来や市民の暮らしを守るため、私は一歩も引かない」と拳に力を込めた。
渡具知氏 市政継続「街便利に」
渡具知さんは朝から街頭に立ちドライバーに手を振り、企業や地域回りをこなした。市議らと共に世冨慶、東江などで遊説。子ども医療費無料化など4年間の実績をアピールし、市政継続を訴えた。演説を聞いた有権者からは「次も任せたい」との声があった。
夕方からは「Vロード大作戦」と銘打った街宣活動を展開。名護漁港付近からタピックスタジアム名護までの2キロ以上の区間に支援者が並び、のぼりやプラカードなどを持って支持を呼び掛けた。渡具知さんは「もっと便利になったと感じてもらえる街づくりをしたい。勝たせてほしい」と力を込めると、支援者からは拍手が上がった。