南城市長に古謝氏が返り咲き 現職の瑞慶覧氏に1689票差


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当選確実となり万歳する古謝景春氏(前列中央)ら=23日午後10時18分、南城市佐敷新開の選挙事務所(喜瀨守昭撮影)

 【南城】任期満了に伴う南城市長選は23日投開票され、前職の古謝景春氏(66)=自民、公明推薦=が1万3028票を獲得し、再選を目指した現職の瑞慶覧長敏氏(63)=共産、立民、社民、社大、にぬふぁぶし、れいわ推薦=の1万1339票に1689票差をつけて破り、4年ぶりに市長に返り咲いた。現市政への不満や保守・中道の組織力をばねに、65票差で苦杯をのんだ前回の雪辱を果たした。(金城実倫)

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 同じ日に投開票があった名護市長選でも、自民・公明が推薦した現職の渡具知武豊氏が再選を果たしており、選挙イヤーのスタートから玉城デニー沖縄県知事が支援する「オール沖縄」勢が2敗を喫した。

 当選を決めた古謝氏は「後援会や市民のおかげだ。将来を見据えた行政運営をしていく」と喜びを語った。

 市長選は、瑞慶覧氏の市政継続か、古謝氏の市政奪還かが争われた。投票率は69・12%で、2018年の前回市長選(66・92%)より2・2ポイント上がった。

 古謝氏は「日本一元気で魅力あるまちづくり」のスローガンを掲げ、「子ども課」の設置や野球場整備によるプロ球団のキャンプ誘致、産業振興などを訴えた。推薦を受けた自民、公明支持層や出身地の知念地域で支持を固め、他の地域でも一定の支持を集めた。

 当日有権者数は3万5509人(男性1万7825人、女性1万7684人)で、投票総数は2万4544だった。有効投票数は2万4367、無効票は177。

 古謝 景春氏(こじゃ・けいしゅん) 1955年3月24日生まれ。市知念安座真出身。沖縄大卒。79年に知念村役場入り。2002年知念村長に初当選。06年の合併後、初代市長となり、3期務めた。

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