なぜ一緒に?カワウの中にウミウ 豊見城・与根「三角池」


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 【豊見城】豊見城市与根の通称「三角池」でこのほど、越冬のため飛来しているカワウの群れに、東アジアにしか生息していない同じウ科のウミウらしき個体が混じっているのが確認された。野鳥愛好家の山原昼夜さんが並んで泳ぐ様子を撮影した。

 カワウはアジアだけでなく、アフリカやヨーロッパ、オーストラリアなど世界の広い範囲で繁殖している。一方、ウミウは日本や韓国など東アジアにのみ生息するカワウの近縁種。主な見分け方は、口角の黄色い部分が三角形に尖っているのがウミウで、尖っていないのがカワウとされる。

 山原さんは「カワウは淡水域に、ウミウは海水域に生息することは知られているが、一緒にいるのは初めて見た」と述べた。

 豊見城市の漫湖・水鳥湿地センターは「三角池でカワウとウミウが一緒にいるのを確認したことはないが、海に近い場所なので可能性としてはあり得る。群れ同士が混じり合ってるのではなく、カワウの群れにウミウが混じっていたのではないか」としている。
 (松堂秀樹)

三角池で確認された、カワウと一緒に泳ぐウミウとみられる野鳥(手前)=豊見城市与根(山原昼夜さん提供)