4歳から釣りを始め、17歳からエギングを始めた平良英雄さんは釣り歴58年のベテラン。フカセ釣りから大物釣りまで幅広く釣りを楽しむ平良さんの一番のお気に入りはエギング。5年ほど前から南部のマル秘ポイントでは、通常のエギングタックルでは太刀打ちできない大物がヒットし、ラインを切られたり、エギのカンナと呼ばれる針を伸ばされたりと何度も悔しい思いをしてきた。
試行錯誤の末、たどり着いたタックルが竿(さお)はシーバス用のMH、リールがイグジストの4000番、ラインがPE2号、リーダーが6号で、エギがキーストンのモンローエギ・モンスターチューンの5号に落ち着いた。
誕生日の2月16日、前日に2.5キロを筆頭に3杯の2キロオーバーのアオリイカを釣り上げたホームグランドで午前0時ごろから釣りを始めた。しかし、アタリがないので3カ所目のポイントでエギを投げ込み、海底まで沈めたら、根掛かりのようなずっしりとした重み。「根掛かりか?」と思った瞬間ゆっくりと40メートルほど走って止まった。
強引に引っ張ると身切れしたりエギのカンナを伸ばされたりするので無理はできない。慎重に寄せること18分。海面には大きなクブシミが浮いた。大物用のタモですくって、取り込んだのが9.55キロのモンスター。海からの誕生日プレゼントを、隣近所や仲間に配って62歳を祝った。
(おきなわ釣り王国社・仲栄真修)