「県外あり得た」森本元防衛相が普天間基地の移設先で見解も「今の場所が一番早い」


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県外も含めて普天間飛行場の移設先を複数検討したと説明する森本敏・元防衛相=13日、東京都の日本プレスセンタービル

 【東京】民主党政権時に防衛相を務めた森本敏拓殖大顧問は13日、東京都の日本プレスセンタービルで講演し、普天間飛行場の名護市辺野古移設について「軍事的な必然性があったのではない。政治的に一番どこが望ましいか、実行可能かという基準を上位に置いて選択した結果だ」と語った。軍事的には県外も含めて複数の案があり得たと説明した。

 講演は、沖縄の日本復帰50年に合わせて日本記者クラブが企画した。森本氏は防衛相時代も同様の発言をしていた。現在の自民党政権は地理的な理由を強調して「辺野古が唯一の解決策」と説明するが、改めて否定された形だ。

 森本氏は、在沖米海兵隊は抑止的な役割を果たしているが、沖縄県内である軍事的な必然性はないと説明。「どこでなければならないと決まっているなら、他のオプション(選択肢)を検討する必要はない」と指摘した。一方で、普天間飛行場の移設について「元にさかのぼって議論すべきではなく、前に進む以外にない。今の場所が一番早い」と強調した。

(明真南斗)