沖縄、あす復帰50年 県内と東京で記念式典


社会
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祖国復帰闘争=4月27日、国頭村辺戸(小川昌宏撮影)

 沖縄は15日、1972年の日本復帰から50年の節目を迎える。

 

50年前の5月14日、沖縄戦から27年間続いた米軍による「異民族支配」は最後の日を迎え、新生沖縄県の誕生が目前に迫っていた。だが、本土との経済格差の是正に期待がある一方、復帰後も過重な基地負担が続くことへの不満も高まり、日本復帰を前に「祝賀」と「抗議」で県民世論は二分していた。

 

沖縄の施政権が日本に返還されて50年となる15日午後2時から、政府と県は宜野湾市の沖縄コンベンションセンターと東京会場のグランドプリンスホテル新高輪を中継でつなぎ、沖縄復帰50周年記念式典を共催する。

 

沖縄会場には岸田文雄首相や全国知事会の平井伸治会長(鳥取県知事)らが出席。県民代表で対馬丸記念会の高良政勝理事長、若者代表として県青年団協議会の普天間真也会長、学生団体VONS(ボンス)の平敷雅共同代表があいさつする。天皇皇后両陛下はオンラインで参加。衆参両議長、最高裁判所長官、駐日米国大使は東京会場で登壇。式典後はレセプションが開かれる。

 

玉城デニー知事は13日、式典の概要を発表し「沖縄の歴史を振り返り、先人たちの労苦と知恵に学ぶとともに、沖縄の歩みや平和を愛する心、沖縄の自然や文化、将来の可能性等を発信する機会にしたい」と式典開催の意義を語った。

 

 (池田哲平、梅田正覚)

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