担当記者が予想!キングスCS決勝の試合展開は… 両者とも持ち味は強い守備


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 5季連続で西地区優勝を果たし、初のチャンピオンシップ(CS)決勝進出を成し遂げた琉球ゴールデンキングスは、悲願の優勝を目指して決戦へ挑む。相手は昨季準優勝で、5季ぶり2度目の頂点を狙う宇都宮。互いに強度の高い守備が持ち味で、終盤まで1点を争う厳しい試合展開が予想される。

 レギュラーシーズンの失点率はキングスがリーグ3位の73点に対し、宇都宮は69.1点でリーグトップの守備力が光る。レギュラーシーズンで2戦しキングスが2勝したが、いずれも第4クオーター終盤までもつれての競り合いだった。

 キングスの武器は守備に加えてのリバウンド力。平均数はリーグ1位の40.9本で宇都宮を上回る。ただCS準決勝までキングスはリバウンドを取らせてもらえない場面も目立った。決勝はジャック・クーリーを中心に空中戦を制し、攻撃機会をどう増やせるかが鍵を握りそうだ。さらに好調なシューター今村佳太や岸本隆一ら外角からの得点は、試合の流れを左右する。成功率がリーグ5位の3点弾にも注目が集まる。

 一方の宇都宮は平均ターンオーバー数が10.9本と少ない。ブロック数も平均3.1本。攻撃のミスの少なさなどが堅守を下支えし、流れを相手につかませない強さがある。東京五輪代表の比江島は多彩な攻撃パターンを持ち、元キングスのスコットも攻守で立ちはだかる。今季加入の外国籍2人もシーズンを通して連係が深まり、得点力が向上していて侮れない。

 難局打開の修正力のほか、ベンチスタートのメンバーの調子も試合を左右しそうだ。
 (謝花史哲)