感染爆発の沖縄…花火、夏祭りの開催はどうなる?縮小や対策強化、悩む主催者


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 新型コロナウイルス感染の過去最大波が押し寄せる中、夏のイベントの開催判断が割れている。過去2年は緊急事態宣言などで中止を余儀なくされたが、今年は行動制限がなく、主催者は開催準備を進めていた。感染爆発を受けて延期や縮小を決めたイベントもあれば、感染対策を強化して実施するイベントも。いずれの判断も主催者の葛藤は続いている。

 2年連続で中止されていた北谷町の夏の風物詩「シーポートちゃたんカーニバル」。開催となれば7万人が来場する大型イベントだが、縮小を決定した。人が集まる祭り会場を設けない代わりに、22日から9月30日まで毎週金曜日午後8時に花火を打ち上げる。

 3年連続の中止には「祭りが忘れられる」と不安の声が漏れ、花火だけでも上げられないかとの要望があった。事務局の北谷町観光課職員は「感染対策に不安の声が上がるのは当然だ。一方で祭りへの強い思いがあることも分かる。葛藤の中で、花火の打ち上げだけでも実施しようということになった」と語った。

 一方、名護市商工会青年部は「第42回名護夏まつり」を7月30、31の両日に予定通り開催する。20日にホームページを更新し、感染者と接触した可能性を通知する「RICCA(リッカ)」の登録を呼び掛ける。担当者は「制限を求められない限りは予定通り実施する方針だ」と説明した。

 うるま市の石川多目的ドームでは7月24日に島尻南部闘牛大会が予定されている。闘牛大会の主催者は「現時点では開催を予定しているが、県の対処方針がどうなるかを注視したい」と気をもんだ。
 (稲福政俊)