「国際社会が協力して戦闘停止を」玉城沖縄知事、ウクライナ駐日大使と面談  


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県庁を訪れたウクライナのセルギー・コルスンスキー駐日大使(左)にランチョンマットを手渡す玉城デニー知事=5日午後

 玉城デニー知事は6日、ロシアによる侵攻を受けるウクライナのセルギー・コルスンスキー駐日大使と県庁で面談した。面談後の会見で玉城知事は「国際社会が協力してこの状況を止めないといけない」と大使に伝達したと説明。コルスンスキー氏は県内で避難者を受け入れてもらっていることに感謝の念を示した上で、戦闘で負傷した兵士や民間人のリハビリ療養の協力を要請したという。玉城知事は調整が整い次第、協力する姿勢を示した。

 玉城知事が5月に庁内の会合で「(ウクライナ大統領の)ゼレンスキーです」と失言し、コルスンスキー大使に謝罪をしたことをきっかけに面談に至った。今回の面談では既に謝罪を終えているため、失言について言及はなかったという。

 玉城知事によると、コルスンスキー氏からは負傷者の療養を目的として、日本政府にビザの緩和や財政支援を働きかけていると説明があった。玉城知事は「国との調整状況を確認しながら、状況が整った際には沖縄県としてもしっかり協力していきたい」と伝えた。

 さらに玉城知事は、4日に中国軍が波照間島近海の排他的経済水域(EEZ)などにミサイルを発射したことを踏まえ、「世界は覇権主義に陥ってはいけない」との認識を大使に示したことも明らかにした。

 コルスンスキー大使は知事との面談後、県議会の赤嶺昇議長らとも面談した。

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