「戦争、肌で感じた」 「島守の塔」県内上映始まる


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県内の映画館で上映が始まった映画「島守の塔」=5日、那覇市の桜坂劇場

 沖縄戦当時の県知事・島田叡(あきら)らを通して沖縄戦を描く映画「島守の塔」(五十嵐匠監督)の上映が5日、県内の映画館で始まった。那覇市の桜坂劇場では初回の上映に約40人の来場者が訪れた。

 戦争で4人の家族を亡くした会社相談役の上間信治さん(85)は「戦争の悲惨さを肌で感じる映画だった。戦争は必ず民間人が巻き込まれ、あってはならないことだ。沖縄だけでなく全国の方々に見てほしい」と話した。

 東京から会場に訪れた演出家の宮本亜門さん(64)は「戦争は人間性を失わせていくものだということを、コロナ禍の不安が渦巻いている今知ることは、最も必要なことだ」と振り返った。

 県内では桜坂劇場のほかに、シネマQとユナイテッド・シネマPARCOCITY浦添で上映されている。 (田中芳)