「誹ぼう中傷」特定されやすく モバイルプリンスの知っとくto得トーク[278]


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モバイルプリンス

 

今月1日、プロバイダー責任制限法が改正されました。簡単に説明すると「ネットで誹ぼう中傷した人を特定しやすくなる」ということです。

「この意見は間違っています」「賛同できない、反対です」などの書き込みは「批判【※1】」なのでセーフです。

しかしそれがエスカレートし、「間違ったことを言っている○○は死んだ方がいい」などの表現で他人を傷つけることは「誹ぼう中傷」と判断されることがあります。

 

※1 批判 … 批判は根拠を持って自分の意見を述べる行為です。人格攻撃の「誹ぼう中傷」とは別物です。しかし、批判を繰り返すことでどんどんエスカレートしていき、結果的に「誹ぼう中傷」になることがよくあります。普段から、「批判」と「誹ぼう中傷」の境目を意識して言葉を使う必要があります。

 

モバイルプリンス

 

誹ぼう中傷で傷ついた人は、「発信者」を裁判で訴えたくても、ネットの匿名ユーザーの投稿は誰が書き込んだのかが分からないため、裁判をすることができません。

そのため、誰が書き込んだか特定するためにまずは2度裁判をする必要がありました。あまりにもハードルが高かったため、誹ぼう中傷され傷ついても「泣き寝入り」する人が多かったのがこれまでの法律です。

今回の法改正では、発信者を特定するための裁判が1度になり、特定のハードルが下がりました。

今後は、著名人なども誹ぼう中傷に関しては積極的に裁判を行うようになるかもしれません。

 

イラスト・小谷茶(コタニティー)

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先月、SNSでの誹ぼう中傷で悩んでいたプロ野球選手のパートナーが裁判所で「発信者」を特定すると…相手は同じくプロ野球選手のパートナーだった、という出来事が週刊誌で報じられました。

「バレない」と思い、裏アカウントを作って知り合いを誹ぼう中傷していたのでしょうが、今回の法改正で同じような出来事が各所で発生しそうです。改めてSNSの使い方を見直してみましょう。

 

【プロフィル】

 モバイルプリンス / 島袋コウ 1987年、沖縄市出身。お笑い芸人・携帯電話ショップ勤務の経験を生かし、スマホ・ネット活用の方法を楽しく、わかりやすく伝える。2020年、本連載をまとめた著書「しくじりから学ぶ13歳からのスマホルール」を出版

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