復帰直後の沖縄〈50年前きょうの1面〉10月9日「自衛隊配備など追及/臨時国会」―琉球新報アーカイブから―


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 1972年5月15日に沖縄が日本に復帰してから今年で50年。27年間のアメリカ施政権下から脱して「祖国」の日本に戻るカウントダウンが進む中、本土との格差是正、自衛隊配備や米軍基地の取り扱い、ドル―円の通貨切り替え問題、初の知事選など、大きな歴史のうねりに翻弄される島の住民は山積する課題に直面する、そんな時代だった。復帰した後の沖縄の発展を展望しつつも、さまざまな制度変更にさらされる行政と政治。琉球新報の紙面もその歴史の一日一日を刻んでいった。

 

 日本「復帰」した1972年10月9日の琉球新報1面トップは、「自衛隊配備など追及/各野党が臨時国会に備え/安保体制再び論戦へ/復帰後の民生安定も」との見出しで、臨時国会での論戦の展開を見通す記事を掲載している。関連では「27日に招集/会期は3週間程度/解散含みで緊迫か」との見出しで、国会日程を巡る与野党の思惑も紹介している。

 日中国交正常化を果たした田中角栄首相が12月にも解散総選挙に踏み切るのではとの見通しが強まる中「活発化する事前工作/衆院総選挙/調整難の自民党/革新は系列化の変動懸念」との見出しで、与野党の動向を伝えている。衆院選には、西銘順治氏(自民)、国場幸昌氏(同)、安里積千代氏(社大)、瀬長亀次郎氏(人民)、上原康助氏(社会)の5人の現役組と、自民党から桑江朝幸氏(前立法院議員)、山川泰邦氏(元立法院議長)、公明党の玉城栄一氏(県本書記長)が名乗りを上げている。

 記事では「自民党の場合は現議席2に対して4人もが名乗りを上げていることから調整を行わなければならないが、すでに4氏とも事務所を設置して本格的な工作に乗り出しており、よほどのことがなければ辞退はありそうにない。このため県連首脳としては、自民党としては少なくとも現議席確保を目標にし、乱立はさけるべきだとの一部の意見がありながらも、少なくとも3人以上の候補を立てる方針に固まりつつある」と解説している。

 沖縄の自衛隊配備に関連しては「今月中にもF104配備/各自衛隊の常駐体制整う」との見出しで、年内に2930人の配備完了を目標に各部隊や航空機の沖縄「上陸」を進めている様子を紹介している。

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 5月15日で復帰を迎えたが、沖縄を取り巻く状況は復帰して変わったこともあれば、変わっていないこともあった。琉球新報デジタルは、復帰を迎えた沖縄のその後の姿を琉球新報の紙面でどう記したか、引き続きお届けしていきます。