オリオンビールが親会社を「吸収」へ 上場に向け社名存続の方針 


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 オリオンビール(豊見城市)を傘下に置くオーシャン・ホールディングスが、オリオンビールとその創業者一族が設立した幸商事(浦添市)との間でグループ内の吸収合併を行い、オリオンビールを存続会社として残す方針を決めたことが分かった。11月にオーシャン社の臨時株主総会を開き、12月1日付での合併を目指す。オーシャン社ではなく「オリオンビール」として新規株式公開(IPO)をするために環境を整備する狙いがある。

 オリオンビールは2019年に株式公開買い付け(TOB)によって野村キャピタル・パートナーズと米投資会社カーライルグループが設立したオーシャン社の完全子会社となった。

 株式上場する際には、一定以上の流通株式比率であることが条件となる。東京証券取引所の最上位「プライム」の場合は、35%以上と定められている。

 今回の合併は、子会社のオリオンビールが親会社のオーシャン社を吸収する形となる。株主構成などは変わらず、オーシャン社の株主がそのままオリオンビールの株主となる。

 オリオンビールの亀田浩取締役兼専務執行役員CFOは「オリオンビールという名前を残せることは、県民にとっても良いことだと思う」と話した。 
(當山幸都)