キングス、延長制す TKbjリーグ第8戦


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 プロバスケットボールTKbjリーグの琉球ゴールデンキングス(西地区3位=5勝2敗)は25日、大阪府立体育館で大阪エヴェッサ(同2位=5勝2敗)と第2戦を行い、延長にもつれ込む接戦の末に95―92で競り勝った。第1クオーター(Q)、大阪は並里成がチームをまとめて流れを引き寄せると、キングスはターンオーバーからリズムを崩して劣勢に立たされた。

第2Qはキングスと大阪のスピードがぶつかり合った。キングスはアンソニー・マクヘンリーが攻守で力を発揮してリードを奪うも、大阪は並里がアシストに得点と活躍して40―40で前半を終えた。第3Qも両チームの堅守と速攻が光り、互いに譲らないシーソーゲームとなった。キングスは第4Qの終盤に追いかける時間が続いたが、ドゥレイロン・バーンズが終了間際に同点シュートをねじ込んで延長戦に持ち込んだ。延長戦ではイバン・ラベネルや大宮宏正がインサイドで力を発揮し、フリースローを高確率で沈めて逃げ切った。キングスは31日と11月1日の両日に島根県の松江市総合体育館で島根スサノオマジックと2連戦を行う。(観客2251人)

琉球ゴールデンキングス(6勝2敗)
95―92(17―21,23―19,21―16,20―25 延長 14―11)
大阪エヴェッサ(5勝3敗)

選手らが立て直した
 伊佐勉監督(キングス)の話 大阪相手にクロスゲームに持ち込み、勝利するという成功体験ができて良かった。昨日とほぼ同じ展開だったが、選手たちが冷静に話し合って立て直していた。並里選手、ブラックレッジ選手は予想以上に速い。大阪は速攻を止めないと勝てない。

一進一退の末、逃げ切る
 キングスが土壇場で粘った。第4Q残り9秒でビハインドは2点。真っすぐリングへ突き進んだバーンズは、大阪のディフェンスをかわしてシュートをねじ込んだ。直後にブザーが鳴り、勝負は延長戦へ。バーンズのミドルや岸本隆一の3点弾、さらにはフリースローで点を重ねたキングスが最後に白星を手にした。
 大激戦を乗り越えて強敵を破ったが、手放しで喜べる内容ではなかった。第4Qの序盤はリードを保ちながら、攻守でチームを引っ張っていたマクヘンリーがファウルトラブルでベンチに下がると流れが変わった。シュートは7連続でリングにはじかれ、ターンオーバーも重ねて逆転を許した。再びマクヘンリーを送り出して同点に追い付いたが、勝負どころで不要なファウルを取られて窮地に立たされた。
 試合の最終盤で大事な一本を沈め、延長戦ではフリースロー10本中9本を決めるなど、高い集中力を見せたことは収穫だった。ただ好不調の時間がはっきり分かれ、第1戦で岸本が課題に挙げた「安定」にはほど遠かった。次戦はキングスでも活躍した澤岻直人やスクーティー・ランダルを擁する島根が相手だ。難しい戦いが予想されるが、大阪戦で得た課題と収穫を力に変えて勝利をつかむことが必要になる。