「戦争体験者はたくましい」「ヒトラーを同じ人間と思えない」 沖縄・南風原の小学生が戦跡や愛楽園訪問で学んだこと


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沖縄戦やハンセン病などについて調べたことをまとめて報告した児童ら=12月26日、南風原町の南風原文化センター

 【南風原】南風原町子ども平和学習交流事業の報告会が12月26日、南風原文化センターで開かれた。町内の小学6年生8人が、平和や人権をテーマに沖縄戦やハンセン病についてフィールドワークなどで学んだ知識や感想を発表した。

 町内の学校から推薦された8人は7月28~31日に広島県の広島平和記念資料館や京都府のウトロ平和祈念館を訪ね、原爆による被害や在日朝鮮人に対する差別を学んだ。事前学習として、6月から沖縄戦の戦跡や愛楽園について座学に加え、現地を訪ねた。

 「ハンセン病にかかっただけで『ばい菌』と呼ばれ、家族はつらくて苦しい日々を過ごしたと思う」「ヒトラーを同じ人間と思えない。ユダヤ人を殺して自分は自殺をするなんて卑怯(ひきょう)だ」「戦争体験者はかわいそうなだけではなくて、たくましい」など、8人は思い思いに考えを述べた。

 児童が平和学習を通して初めて知る史実もあった。北丘小の児童の1人は「ハンセン病のことは、きっと他の人たちも知らないと思う。知っている人が話さないといけないと思った」と語った。

 8人は、3月までに報告書をまとめる。
 (比嘉璃子)