人間国宝の陶芸・約300点収蔵 金城次郎館、きょう開館 沖縄・南城


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金城次郎館をオープンした松井健館長(右)と久高美佐子さん=1月28日、南城市知念山里

 【南城】沖縄県内初の人間国宝に認定された、陶芸家の故金城次郎さんの作品を展示する「金城次郎館」が5日、南城市知念山里に開館する。那覇市で久高民藝店を営む久高美佐子店主が購入した、主に1970年代以前の「壺屋時代」の作品が並ぶ。倉庫を含め300点ほど収蔵しており、来館者が見られる展示室には花瓶や皿など30点ほどを置く。およそ3カ月に一度の頻度で展示作品をリニューアルしていく予定。1月28、29の両日、関係者向けに内覧会があった。

 久高さんの夫で次郎館の館長を務める松井健さんは「次郎さんは魚文の焼き物が有名だが、他にもさまざま作品を作った。現在、焼き物をやっている人は、壺屋時代の次郎さんの作品を見て学んでほしい」と語った。

 次郎館は久高島が見渡せる小高い丘にあり、鉄筋コンクリートの1階建て。展示室の他、県内の陶芸家の作品を販売する「ミュージアムショップ」もある。

 当面は毎週日曜日のみ開館し、営業時間は正午~午後5時まで。展示室への入館料は1人1500円。問い合わせは久高民藝店、電話098(861)6690。

(照屋大哲)