前原Aが男女組手で頂点 女子は新人大会の雪辱果たす 空手道県高校春季大会


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 空手道の沖縄県高校春季大会は4日、うるま市の前原高校で行われた。勝ち抜き3人制の団体組手は、男子決勝で前原Aが浦添Aに3―2(1人残し)で勝利し3連覇を飾った。女子は前原Aが浦添Aに3―2(1人残し)で競り勝ち栄冠を手にした。前原は男女同時優勝となった。個人形男子決勝は金城匠杜(浦添)が25・80点で頂点に立った。女子は近藤花音(宮古)が25・42点で優勝を飾った。


 前原が浦添に新人大会(5人制)の雪辱を果たした。3人制組手の女子決勝で、前原は先鋒(せんぽう)の髙江洲菜々が2人抜きを果たし、最後は大将同士の対戦でエースの伊藝あいかが2―0で勝ち切った。互いに主力のAチームがぶつかった今大会決勝は前原が底力を発揮した。

女子団体組手決勝 前原A―浦添A 2人抜きでチームに流れを呼び込んだ前原の先鋒(せんぽう)高江洲菜々(左)=4日、うるま市の前原高校体育館(謝花史哲撮影)

 新人大会で敗れた悔しさから、厳しい練習に取り組んできた。走り込みで体力を強化。朝夜の「2部練」で残り15秒からの試合運びやコートの使い方など、戦い方を研究してきた。

 成果は現れ、「我慢強く戦うことができるようになった」と声をそろえる。本来は中堅などを務める髙江洲が、この日は先鋒(せんぽう)で多く起用された。田村正人監督の「経験を積ませたい」との狙いも功を奏した。

 「いつも自分が負けてチームに迷惑をかけていた」という髙江洲が奮闘し、決勝でも先取するなど優位な試合運びで2人抜きして流れを生んだ。田村監督も「次の大会につながる」と成長を喜んでいる。

 主将の山城華音は「1年からこの3人は、ライバル関係にいながら一緒に頑張ってきた。3月は5人制で全国選抜がある。一つ一つ焦らず、自分たちの組手ができたらいい」と気を引き締めた。

(謝花史哲)