個人形女子は近藤(宮古)が優勝 力と速さで臨場感 空手道県高校春季大会


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 空手道の沖縄県高校春季大会は4日、うるま市の前原高校で行われた。勝ち抜き3人制の団体組手は、男子決勝で前原Aが浦添Aに3―2(1人残し)で勝利し3連覇を飾った。女子は前原Aが浦添Aに3―2(1人残し)で競り勝ち栄冠を手にした。前原は男女同時優勝となった。個人形男子決勝は金城匠杜(浦添)が25・80点で頂点に立った。女子は近藤花音(宮古)が25・42点で優勝を飾った。


 選手権、新人と県内大会を制していた近藤花音(宮古)が2位に僅差で優勝を勝ち取った。「ほっとした気持ちが大きい」と率直に語りながらも、「追われる立場として差をつけられなかった」と悔しさをにじませた。

女子個人形で優勝した宮古の近藤花音

 予選は動きが硬かった。決勝は「自分らしく」と一番得意なチャタンヤラクーサンクーを選択した。

 意識したのは持ち味であるパワーとスピードだ。スピードに乗った動作が流れないよう、しっかり止めきり、突きなどが重く見えるようにした。想像した相手を目線で追い続け、戦っている臨場感を出した。

 県内女王として勝ち続けることのモチベーションを保つ難しさがあった。しかし、昨年11月の全九州新人大会で3位に終わった悔しさに加え、県内のライバルも力をつけていることが、さらなる向上心や勝ちたい気持ちにつながった。

 パワー、スピード、キレ、表現力とさまざまな要素を見直し、今大会に挑んだ。一定の手応えを感じながらも「見ている人を引き込む力が足りない。まだまだやれる」とさらなる先を見る。

 3月末には九州選抜大会が控える。初出場だった昨年は、初戦敗退した。リベンジとなる大会へ「自分にしかできない形をつくり、ベスト8以上を狙う」と意気込む。

(屋嘉部長将)