浦添市、新たな学童クラブ開所「難しい」内間小区の待機児童で新設を要望の保護者に 事業者は新設提案も


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市の職員(前列)から内間小学校区における新規学童の認可などについて説明を受ける保護者ら=1月26日、内間小学校

 【浦添】浦添市立内間小学校区内の学童クラブで4月以降に約30人の待機児童が出る見通しとなっている問題を巡り、浦添市は1月26日、保護者会などに対し、保護者らが求めていた新規学童の開所認可について「難しい」との方針を示した。同日、内間小で行われた保護者会に市の担当者が回答文を持参した。

 一方、同校区内で4カ所の学童クラブを運営する放課後子育て支援ネットいろはは、新年度に向けて2学童をより広い場所に移転し受け入れ児童数拡充を図る方針を表明した。事業者側の働きにより待機児童が発生しない可能性が出てきた。市は現在、待機児童が発生しないよういろは側と調整を進めている。

 ただ、市が学童の新設を認めない場合、学童運営に関する新規補助金も交付されないため、移転先のリフォーム代や家賃など、いろは側の負担が増すことになる。さらに、受け入れ児童数が一定数を超えると補助金単価が下がるため、いろは側は市に対して引き続き、新規学童の開所認可や新規補助金交付などを求めていく構えだ。

 問題の発端は、内間地域に5カ所あった学童のうち1カ所が市経塚に移転したため。

 保護者会で市の担当者は学童の新設について、(1)今後永続的に待機児童が20人以上いること(2)近隣小学校区の学童での受け入れが困難なこと(3)近隣の学童の状況を確認し、必要があると市が判断すること―の要件を満たす必要があるとした。

 一方、保護者からは、事業者任せではなく、市の責務として待機児童の解消に努めるべきだとの意見が相次ぎ、市に対して新規学童の認可や補助金の交付を求めていくことを確認した。
 (吉田健一)