沖縄県立八重山病院の篠崎裕子院長を含む幹部3人が年度末などに辞職する事案について、県議会文教厚生委員会(末松文信委員長)は7日、所管する病院事業局と保健医療部に今後の対応を聞き取った。我那覇仁局長は辞職を「重く受け止めている」と述べ、医療現場との意思疎通を深めていく考えを示した。
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我那覇局長は、辞職の背景に医療人材不足を背景とした人工透析医療の逼迫(ひっぱく)や、恒久ヘリポート設置に関する協議への不満があると説明。「理由はこれだけではないが、病院の要望にはすぐにできること、時間を要すること、法令上難しいこともあるが、真摯(しんし)に対応したい」と述べた。
委員からは、本事案は県立病院全体と病院事業局の間で「蓄積された問題が可視化された」との指摘もあった。閉会後、我那覇局長はこうした指摘につて「現場の不満も承知している。多くの要望に対して至らない部分もあるが、意見を聞いて可能な限り対応したい」と述べた。
(嘉陽拓也)
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