玉城デニー知事、「異次元の少子化対策の一つ」給食無償化への政府支援を要請 


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学校給食費の無償化への支援を求める要請書を伊藤孝江政務官(左端)に手渡す玉城デニー知事(左から2人目)=9日、文部科学省

 【東京】玉城デニー知事は9日、文部科学省を訪れ、伊藤孝江政務官に子育て支援策の一環として、県が進める学校給食費の無償化に向けた支援を要請した。学校給食費に関する支援要請は初めて。

 玉城知事は沖縄が合計特殊出生率が全国1位となる一方で、「子どもの貧困率」が全国の2倍以上となっている県の現状を踏まえ、学校給食費無償化の実現に向けた支援を求める永岡桂子文科相宛ての要請書を手渡した。

 要請後に取材に応じた玉城知事は、岸田政権が「異次元の少子化対策」を打ち出していることを踏まえ「取り組みの一つ」として学校給食費無償化に向けた国と県の連携を進めるよう求めた。

 玉城知事によると、伊藤氏からは「沖縄県の出生率が高いという特色をさらに伸ばしていく政策ということで、国としても後押しさせていただく所もある」と前向きな回答があったという。

 政策実現のための財源については「小中学校で50億円、高校も含めると60億円程度」を見込み、国に求める支援の割合などについて「綿密な協議が必要になる」とした。
 (安里洋輔)