社会に求められる人材に 沖縄産業開発青年隊が60年式典


この記事を書いた人 金城 美智子
隊歌を斉唱する沖縄産業開発青年隊の隊員ら=5日午後、那覇市の県青年会館

 沖縄産業開発青年隊(東村)の60周年記念式典が5日、那覇市の県青年会館であった。建設会社などへの就職率がほぼ100%に上ることなどが報告された後、現在入隊している第147期隊員が隊歌を斉唱し、今後も沖縄の産業発展に尽力することを誓った。

 青年隊は1955年4月の創立。沖縄戦の傷痕が残る中、沖縄の産業開発を担う人材を育成するため、集団生活で協調性やリーダーシップを育むとともに、重機の操縦資格など若者の職業技能の習得を支援してきた。これまで南米を含め県内外で産業開発に功績を残した人材を輩出しており、青少年の健全育成の場としても貢献している。
 吉川浩正理事長は「雇用をめぐるミスマッチの解消に国や県、業界も頭を悩ませている。社会が求める人材育成と健全運営のため全力を傾注したい」と表明。隊員を代表して第147期の島袋太希隊長は「ここで出会えた仲間たちは将来の大きな財産だ。青年隊の歴史と伝統を後輩たちに引き継ぎたい」と力強く語った。
 来賓で出席した翁長雄志知事は「今後も創設の理念と伝統を守り、時代に適した訓練で世界で活躍する人材を育成してほしい」とエールを送った。
 記念講演会も開かれ、地域活性化センター(東京)の椎川忍理事長が「地域創成の課題と地域力創造のポイント」と題して講演した。【琉球新報電子版】