島を思って、誇りをもって「イリオモッテ」 西表島の特産品、ネットで販売 30年島を離れた男性の挑戦


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
パイナップルジュースと西表産の黒米を使ったクッキー(新城さん提供)

 【西表=竹富】島を思って、誇りを持って―。沖縄県那覇市牧志のセレクトショップ「プラント&ソイル」代表でイラストレーターの新城暖さん(36)がこのほど、自身の地元竹富町西表島のパイナップルや黒米などを使ったジュースやお菓子をオンラインサイトで販売するプロジェクト「IRIOMOTTE(イリオモッテ)」をスタートさせた。

 きっかけは、コロナ禍に西表島で農業や観光業を営む友人から「観光客が減ってしまった」と相談を受けたことだ。中学校卒業を機に約30年間、西表を離れていた新城さんは「ささいなことでいいから力になりたい」と観光に頼らずとも、島の魅力を発信できるネット上で、西表の特産品を販売しようと考え、サイトを立ち上げた。すでに、東京など県外の人からも注文が入っているという。

新城暖さん

 同プロジェクト第1弾は、果汁100%のパイナップルジュース(300ミリリットル2本、税込3600円)や、500年の歴史を持つという西表島の伝統的な自然栽培で生産された黒米を使用したクッキー(税込み1000円)などを販売する。

 新城さんは「島外の人に西表について知ってもらうことはもちろんのこと。島に住む人にも西表を誇りに思ってもらえるようになれば」と話した。

(金城大樹)