沖縄型筋萎縮症、国に研究班求める 家族会、年末まで署名活動


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嘆願書の署名を呼び掛ける「希の会」の我如古盛健会長(左)と伊波恵美利さん=2日、沖縄市のアネラハウス

 筋肉が10年単位で衰えていく沖縄型神経原性筋萎縮症に関して、沖縄型の家族会「希(のぞみ)の会」は、国に対して一刻も早い治療法の開発や早期治療のための研究班設置を求める嘆願書の署名活動を9月ごろから始めている。国立沖縄病院が沖縄型の治験に向けたプロトコル(治験実施計画)作成が最終段階に入る中、治験をより長期的に行える環境を整えるために研究班が必要となってくる。

 署名活動は年末までをめどに行われ、集まった嘆願書は厚生労働省に提出する予定だ。希の会は3月に、沖縄型の特定疾病(難病)の認定などを求める嘆願書を厚労省に提出している。その嘆願書提出に同席して、家族会を積極的にサポートしてきた公明党の秋野公造参院議員は「今回の嘆願書の内容は、前回よりもステージが上がっている。年末の提出の実現に向けて厚労省や家族会とも調整中だ」と説明した。
 希の会の我如古盛健会長は「以前の嘆願書は多くの人の協力のおかげで約5万5千人分の署名が集まった」と感謝。「沖縄型は日々進行しており、私や家族会のメンバーはその当事者だ。一刻も早い治療法の開発、早期治療に向けた研究班の設置を実現したい。今回も多くの人の助けが必要だ」と嘆願書への署名を呼び掛けた。
 嘆願書は我如古会長のブログ「ケンのだいじょうぶやみ!」でダウンロードが可能。署名した嘆願書は郵送ができる。宛先は〒904―2162、沖縄市海邦1の8の3、特定非営利法人サポートセンターケントミ。