下/平良祐介 琉球大学病院産婦人科助教/男性もワクチン接種を


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 子宮頸がんは女性だけの病気でしょうか。
 子宮は女性の体内で赤ちゃんを育てる大切な器官であり、子宮頸がんは若い女性の子宮から発生するがんなので、進行した場合は高い確率で妊娠する機会を失うことになります。
 子宮頸がん検診は子宮頸がんの早期発見・治療に有用で、進行した子宮頸がんを減らします。世界保健機関(WHO)は子宮頸がんの死亡率を30%下げるため2030年までに70%の女性が検診を受けることを目標に掲げていますが、主な先進国が70%を超える検診受診率を誇る中、日本の受診率は約40%と低く、いまだに年間約3千人の子宮頸がん患者が亡くなっているのが現状です。沖縄県の検診受診率も約40%ですが、若い世代の受診率の低いことがより大きな問題です。子宮頸がんは早期でも子宮の一部を切除する必要があり、検診に加えて予防がさらに大切になります。
 子宮頸がんを予防するワクチンはヒトパピローマウイルス(HPV)ワクチンと呼ばれます。これはHPVが子宮頸がんだけでなく、男女共通の他のがんにも関連していることや、性交渉で感染するので男女に接種することで子宮頸がんが減ることが分かっているため、男女への接種が有効だからです。実際に男性もHPVワクチンの対象となっているオーストラリアでは子宮頸がんが撲滅寸前になっており、決して女性だけの問題ではなくなっています。
 子宮頸がんから女性を守る「市民公開講座」は女性だけでなく、男性の皆さまも参加していただけます。パートナーやご家族、ご自身を守ることを考える機会にされてみてはいかがでしょうか。
講座は10日午後2時、県立博物館・美術館で。