敵を倒すたび色香漂う K.G.F Chapter1&2 桜坂劇場・あす公開


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 黒黒としたひげを蓄えたマッチョなマフィア、ロッキーは、手段を選ばない戦い方で敵を圧倒する。暴力に愛された怖いおじさんに、Snow Man のMVを見ているときと同じテンションで「キャー♡」と思えるのは、この映画を構成する全ての要素が、彼をカッコよく見せるために存在しているから。残虐シーンでは目を覆ってしまいがちな女性も、ロッキーの戦闘シーンはぜひ直視してほしい。敵をなぎ倒すたび、クラクラするような色香が漂うから。
 ロッキーをたたえる音楽が響き渡り、時の流れがスローになる。彼の足が1歩を踏み出すごとに風が巻き起こり、砂煙が舞い、髪がたなびく。目を細め、髪をかき上げ、屈強な胸元に視線を集めたかと思うと、銃口が熱で真っ赤になるまでマシンガンを乱射したり、おのやハンマーで殴り殺したり。そこまでする理由は、貧乏を憎み、苦しみながら死んでいった母の願いをかなえるため。背
中の哀愁までかっこいい。
 監督はプラシャーント・ニール。(桜坂劇場・下地久美子)