ナガミカズラ開花 茨城で、西表の希少種


この記事を書いた人 Avatar photo 金城 潤
ナガミカズラの花(国立科学博物館筑波実験植物園提供)

 国内で西表島にしか自生しておらず、環境省の希少野生動植物種に指定されているナガミカズラが、国立科学博物館筑波実験植物園(茨城県つくば市、岩科司園長)で花を咲かせている。花は長さ数センチの筒状でユニークな形が特徴。同園が保全のため2009年から育てているが、花が咲くのは初めて。

 同園によると、日本産ナガミカズラの植物園などでの開花は国内3例目。同園の多目的温室で昨年12月下旬に咲き始め、今月11日ごろまで咲き続ける見通し。
 ナガミカズラは台湾、中国などに分布する常緑の半つる性多年草。国内では西表島で1973年に存在が初確認され、04年に自生が確認された。昨年、希少野生動植物種に指定された。10年に沖縄美ら島財団も開花に成功している。