戦争の怖さ知って 白梅体験朗読劇に 「那覇まちまーい」ガイド


この記事を書いた人 金城 美智子
白梅学徒隊の戦争体験を基にした朗読劇を演じる「那覇まちまーい」のガイドたち=9日、那覇市内

 白梅学徒隊員として沖縄戦に動員された中山きくさん(87)の体験を基に、那覇市観光協会の「那覇まちまーい」ガイドが修学旅行生向けに作った朗読劇「命どぅ宝―世代を結ぶ命のつながり」が9日、那覇市のホテルで上演され、白梅同窓会(中山きく会長)の約70人が鑑賞した。

 朗読劇は同ガイドらが2014年、三重県から修学旅行を受け入れる際に作った。中山さんの体験記などを基に脚本化し、出演者7人でせりふや効果音などを分担した。昨年は県外からの修学旅行生らに5回ほど上演した。ガマ(自然壕)に設営された野戦病院で麻酔なしで負傷兵の手足を手術する場面などを、臨場感たっぷりに演じた。
 中山会長は「体験者の話と同じぐらい臨場感があり、沖縄戦に引き戻されたような感覚になった。新たな継承の形として県内外の子どもたちに向け、上演を続けてほしい」と要望した。
 「那覇まちまーい」ガイドのメンバーで、朗読劇の脚本を担当した瀬戸隆博さん(47)=西原町=は「戦争体験がない者なりに想像力を働かせ、伝わる形を考えた。白梅の皆さんの前で上演でき、よかった。今後も活動を続けていきたい」と話した。【琉球新報電子版】