「県民の隣人」謝罪で調整官 知事「実行された試しない」


この記事を書いた人 金城 美智子
在沖米軍トップのローレンス・ニコルソン四軍調整官(左)に厳しい表情で抗議文書を手渡す翁長雄志知事=16日午後1時20分すぎ、県庁

 13日に那覇市内で発生した米兵による女性暴行事件を受け、在沖米軍トップのローレンス・ニコルソン四軍調整官(第3海兵遠征軍司令官)、ジョエル・エレンライク在沖米総領事が16日午後、県庁で翁長雄志知事と面談した。翁長知事は「過去の不幸な事件を想起させる事件であり、激しい怒りを禁じ得ず、強く抗議する」と述べ、事件の再発防止や隊員教育の徹底などを求めた。ニコルソン氏は「事件はわれわれにとっても恥だ。知事、県民以上に私も怒りを感じている」と述べた。

 ニコルソン氏は面談で「沖縄にいる米軍人、家族、軍属の合計5万人を代表してここに来ている。われわれは県民の隣人、友人、コミュニティーの一部だ」などと述べた。
 翁長知事は「戦後70年間、同じような事件、事故があり、何十回、何百回と抗議してきたが、一向に良くならない。良き隣人という言葉も実行された試しがない」と応じた。その上で「こういう形でお会いすることがないよう、要請内容をしっかりやってほしい」と述べ、会談を終えた。
 米兵の事件を受け、米軍幹部が県庁を訪れるのは2012年10月に本島中部で起きた集団女性暴行致傷事件以来。
【琉球新報電子版】