辺戸岬周辺、根絶へ マングース防除、検討委で報告


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 県と環境省が沖縄本島北部で実施しているマングース防除事業について識者が話し合う検討委員会の本年度第3回会合が28日、那覇市の自治会館で開かれ、昨年4月からことし2月に119匹(前年度は155匹)を捕獲し、8区域中1区域(辺戸岬周辺)で今月末に根絶を確認する見通しであることが報告された。根絶確認を終えるのは2区域目。一方、マングース捕獲用わなで国の天然記念物のケナガネズミ18匹、オキナワトゲネズミ2匹が死んでいたことが報告され、委員が懸念を示した。

 マングース捕獲数は年々減少し、生息数が減っているとみられる。国頭村北部の3区域は2014年度から捕獲も生息も確認されておらず、根絶確認作業が進んでいる。外来種のクマネズミ646匹、イヌ3匹、ネコ2匹も捕獲された。
 捕獲対象ではないが、わなで死んだ希少種はほかにアカヒゲ7羽、オカヤドカリ類1匹、ヤシガニ1匹。わなにかかったが死んでおらず、放たれたのはヤンバルクイナ4羽、リュウキュウヤマガメ59匹など。
 ケナガネズミの捕獲に複数の委員が懸念を示し、事務局は「ケナガネズミの捕獲が多い地点や、マングースが捕獲されていない地点では柔軟に対応したい」などと答えた。