大正から来た男現る 軽便鉄道降りたら県庁駅だった


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
沖縄都市モノレールの職員に呼び止められ、保護された男性(左)=3月30日、那覇市のゆいレール県庁前駅

 沖縄都市モノレール(ゆいレール)県庁前駅で、1903(明治36)年生まれと名乗る身元不明の若い男性が保護されていたことが1日分かった。男性は「与那原から軽便鉄道に乗って那覇駅に向かっていたが、寝ていたら知らない駅に着いていた」と話しており、ゆいレールは男性が就寝中に時空を超えた可能性もあるとみて事情を聞いている。

 男性は20代と話し「太田朝敷」と名乗っている。着物姿で、「拾銭」と印字された紙幣と「二十圓」と刻印された硬貨などを所持していた。
 3月30日午後2時すぎ、駅構内で歩き回っているのを駅員に保護された。駅員に対し「なま大正13年やしが、くま、まーやが」などとまくし立てていたという。駅員が、沖縄戦で軽便鉄道(県営鉄道)が破壊されたことや今は平成であることなどを説明すると逃走。約20分後、通報で駆け付けた警察官が那覇バスターミナル地区の軽便鉄道の転車台跡地周辺で発見した。
 男性は現在、職員との雑談に応じているが「与那原や嘉手納まで鉄道がないのは不便だ」と現在の交通事情に不満を漏らしている。

※おことわり この記事は「エープリルフール」にちなんで本紙が創作したうそです。