【沖縄】沖縄市の子ども応援団「笑(わら)びん」は、使わなくなった学校制服を預かり、必要としている人に寄付する活動を実施している。沖縄市に住む2人が子育て時、周りに支えられた経験から昨年6月、「自分たちもできる事がしたい」と発足させた。
文部科学省の「子供の学習費調査」(2014年度)によると、公立中学1年生の制服費用は平均4万3690円。娘2人を育てる笑びんの森田好美団長(47)は「制服代が浮くだけでも、家計はだいぶ助かる」と説明した。
職場を通じて知り合った糸数綾乃副団長(44)と子育ての苦労を共有し、意気投合した。2人は「自分たちの子育てが一段落した今、できる事はないか」と話し合ったという。
現在は沖縄市を中心に隣接する市町村の制服も扱っている。3月に催された沖縄市内の全8中学校の卒業式で制服などの提供を呼び掛ける紙を配った。制服のほか、体育着や柔道着などの提供もあったという。そのほか、卒業して長期間たった人や親からも寄付を受けた。
森田さんと糸数さんは「子どもたちが制服を試着してはにかむ顔を見るとうれしくなる」と実感を語り、「寄付してくれる人の善意のバトンを子どもたちにつなげたい。物を大切にする心が子どもたちに広がってほしい」と訴えた。
制服は市社会福祉協議会や沖縄市市民活動交流センターを通じて笑びんに預けることができる。問い合わせは「笑びん」、メールはwarabin2015@gmail.com(電話)070(5492)0378(電話は土日のみ対応)。