9・29実現させる会が抗議へ 帝国書院教科書訂正 19日、定例会で協議


この記事を書いた人 金城 美智子

 沖縄と基地を巡る記述に事実誤認があったとして、帝国書院が2017年度から使用される高校教科書「新現代社会」の記述を訂正申請したことについて、「9・29県民大会決議を実現させる会」は、訂正内容が「依然、基地の見返りに特別な予算を受け取っていると誤解を招く」などとして、来週の定例会で抗議することを検討する。

 「新現代社会」のコラムでは、県経済について「県内の経済が基地に依存している度合いはきわめて高い」「基地の存在とひきかえに、ばくだいな振興資金を沖縄県に支出している」などとした記述を削除し、代わって米軍施設が沖縄に集中していることなどを理由に「毎年約3000億円の振興資金を沖縄県に支出している」とするなど、文部科学省に4日に訂正申請した。文科省は11日付で承認した。
 今回の訂正申請について、実現させる会の玉寄哲永相談役は「(訂正でも)基地の見返りに特別に3000億円をもらっているという誤解を招く」として、19日の定例会で抗議について議論する考えを示した。
【琉球新報電子版】